ダビデは年老い、その王位は息子ソロモンが継ぐことになりました。ダビデは、自らの時を自覚し自分が生きている間に、ソロモンが神殿を建てるための準備を始めました。
23章では、神殿が完成した後に必要となる門衛と賛美チーム、24章では祭司、レビ人、25章では再び賛美チームをコーディネートしました。神殿における礼拝が正しく機能するための組織的な準備をしたのです。さらに神殿という建物を建てるための設計図、材料もすべて用意しました(28、29章)。自分が召された後の事に関して万全の準備をしました。
このダビデのソロモンへの引継ぎは見事です。教会でも、企業でも、家業でも、世代の引継ぎは大きな課題です。次世代へのバトンをうまく渡せるかどうかで次世代の歩みが大きく違ってきます。次世代のリーダーがやりやすいように万全の準備をしつつ、自分の存在を消していく、院政などもってのほかです。
教会にとっての2大危機と呼ばれる事があります。会堂建築、牧師の交代です。この時に、教会が大きく伸びることもあれば、分裂騒動になることもあります。もちろん、この危機は神の好機ですから、神の助けと知恵をいただきながら事を進めれば、教会にとって大きな祝福の時なります。
次世代への引継ぎ。これは教会にとって大きな課題です。このダビデの姿は、私たちに一つのモデルを明示していると思います。次世代の方々が、安心して喜んで集える教会であるために、今の世代の私たちがするべき事は何か、その事を考えさせられました。
天の父なる神さま
ダビデのソロモンへの引継ぎを通して学ぶことが出来て感謝します。今の世代の私たちが、次の世代の者たちへ、上手にバトンを渡していくことができますように、どうぞ知恵と導きを豊かに与えてください。
主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン
文:関真士