top of page
  • hccnichigo

2022年10月17日 ディボーション

使徒の働き26章

  

『パウロの証し』

 パウロの証しの章です。パウロは、囚われた後、アグリッパ王に弁明する機会が与えられました。しかしその弁明のほとんどは、パウロ自らの証しとなっています。そしてその証しは、聞いているアグリッパ王を回心させようとするほどでした。

 

 パウロの証しを手本に、証しの手順について考えてみました。

  1. 聴衆に対して敬意を表し、忍耐をもって聞いていただけるよう、お願いする(1—3)

  2. 自己紹介(4—5)

  3. イエスが、私の罪のために十字架で死なれ、墓に葬られ、三日目によみがえられたことを信じる者であることを伝える(6—7)

  4. 自らの回心体験。回心する以前の自分の姿、そしてどのような経験を通して、差し伸べられた御手を掴んだのかを伝える(9—18)。

 回心体験の前に、自分が何を信じている者なのかを伝える、というのは新しい発見でした。私自身、証しをしたことはありますが、このようにはっきりと、イエスの十字架、葬り、復活を信じている者です、とは伝えたことはありません。福音の力を信じ、次回からは、必ずこのことを伝えたいと思います。

 次に回心体験ですが、劇的な回心体験がないと、なんとなく証しすることを、躊躇してしまいがちです。確かに、大勢の人が感動する証しというのは、ものすごく劇的です。しかし、誰しもが感動するような回心体験をしているわけではないと思います。

 私自身、誰しもが感動するような回心体験はありません。それでも、信者となった経緯を話すのは、私に与えられている働きが「種を蒔くこと」と信じているからです。

ですから、『一人が種を蒔き、ほかの者が刈り入れる』ということばはまことです」(ヨハネ4:37)

 一人の人が種を蒔き、別の人が刈り取ります。両方出来なくてよいのです。神にとってはどちらの働きも尊いのです。

 私自身、昔ある方にイエスのお話をしましたが、教会に来てくださるまでには至りませんでした。しかし、私の都合で、その方を訪問することが出来なくなり、別の方に後を引き継いでいただいたところ、しばらくして、その方は教会に来られ、遂には回心されたのです。私が種を蒔き、その別の方が刈り取りをしてくださったのです。どちらも喜びなのです。

 パウロは主から、「イスラエルの民と異邦人の救いのため、彼らをサタンの支配から神に立ち返らせ、福音を信じる信仰によって罪の赦しを得、また聖なるものとされた人々と共に、その相続に与るために遣わす」(17—18要約)と語られました。

 

 この天からの御告げをパウロは「天の幻」と呼んでいます(19)。私たちも、イエスを主と信じたその瞬間から、この天の幻に掴まれた者たちなのだと思います。この幻を信じたお互いなのだと思います。

 パウロは、天の幻に背かず、福音を宣べ伝えました。そのために、迫害を受けますが、神の助けによって、証しすることが出来たと言います(21—22)。「迫害」と聞くと、社会だったり、他者からの妨害を思い描きますが、証しできないと思う時、それは自分で自分を迫害しているのかもしれません。

 パウロの証しをお手本に、恥じることなく、福音を宣べ伝えていくことの大切さを学びました。どのような状況にあっても、そこに聖霊の導きがあるなら、パウロのように、神の助けを受けて固く立ち(22)、証しをすることが出来るのです。

私は福音を恥としません。福音は、ユダヤ人をはじめ、ギリシア人にも、信じるすべての人に救いをもたらす神の力です。」(ロマ書1:16)

 

祈り:愛する天のお父さま。パウロを通して、証しについて学ぶことが出来ました。私の証しはとても小さな種ではありますが、それをもあなたは用いて、その実を刈り取る人を備えてくださり、あなた自らがその種を成長させてくださいます。どうか、天の幻に背くことのないよう、日々、聖霊の満たしがありますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

閲覧数:28回0件のコメント

最新記事

すべて表示

2022年12月31日 ディボーション

ダニエル書 9章 『御心ならば』 ダニエルはエレミヤの預言により、捕囚が70年間であることを知り、あと3年でその期間が終わることを悟った。と同時に、同胞が犯してきた罪に思いを巡らせた。イスラエルの民が幾度となく神さまを裏切ったこと、偶像崇拝で聖都を汚したこと、エルサレム神殿を荒廃させてしまったこと、なにより神さまが用意してくださった悔い改めのチャンスを受け取らなかったこと。 「そこで私は、顔を神で

2022年12月29日 ディボーション

ダニエル書7章 『ダニエルの見た夢』 ダニエルの見た夢は、4頭の大きな獣であった。2章でネブカドネツァル王が見た像の夢と似通った幻である。第1の獣は獅子のようなもの、第2の獣は熊に似たもの、第3の獣は豹ににたもの、そして第4の獣は大きな鉄の牙を持った恐ろしく不気味なものであった。それは、地上にいる獣と比較することができないほど恐ろしく、最強で、ものすごかったのである。まるで黙示録の中にいるようだ。

2022年12月26日 ディボーション

ダニエル書4章 『聖霊によって変えていただく』 アイゾン直子 ネブカドネツァル王は、数々の奇跡を目の当たりにした結果、イスラエルの神を褒めたたえるようになりました。しかし、唯一の神として認めることはできませんでした。彼は自分が神に等しい者と思っていたのかもしれません。そんな栄華を極めた生活の中、彼はある夢を見ます。そしてその不可解な夢を恐れた王は、呪法師や呪文師、占星術師たちに話しますが、誰も夢の

bottom of page