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2022年11月21日 ディボーション

エゼキエル書33章 

  

『みことばを実行する信仰』 byアイゾン直子

 

 エゼキエルを通して語られたイスラエルの罪や(1~24章)諸外国の罪(25~32章)に対するさばきの預言は終わり、今章から39章にかけて、イスラエルの将来に対する希望のメッセージが始まります。

 神の都エルサレムが、バビロン軍によって陥落した今(エレミヤ39‐2)、主はここで新たにエゼキエルを、主の「見張り」(watchman)として立たせます。

 

 エゼキエルは、イスラエルの見張りとして、主より直接、召しを受けました。通常の見張りは、民の危機に際して角笛を鳴らして警告をする、という役目に与りますが、エゼキエルの場合は、主に立ち返るなら祝福があるが、逆らうならさばきが来ることの警告です。また、もしエゼキエルがこのことを知っていながら警告をしないなら、罪人は自身の罪のゆえに滅びますが、そのいのちの責任は、彼に問う、と言われました(1‐9)。

 

 これらの節から、福音を与る者としての責任の重さについて、深く考えさせられました。主に立ち返らない人たちが、どのような道をたどるのかを知っていながら、そのことを伝えないなら、その責任はあなたに問う、と言われるのです。神に愛され、罪赦されたことは、恵みです。しかし、その恵みに与っていない人のほうが、圧倒的に多いことを忘れてはいけないのだと気づかされます。

 

「私が福音を宣べ伝えても、私の誇りにはなりません。そうせずにはいられないのです。福音を宣べ伝えないなら、私はわざわいです。」(コリント第一9:16)

 

 次に、場面は捕囚地です。捕囚の民は、エルサレム陥落のニュースを聞き、自分たちの罪のゆえに、このような仕打ちにあったのだ、と嘆いていました。彼らに対して主は、「わたしは決して悪しき者の死を喜ばない。悪しき者がその道から立ち返り、生きることを喜ぶ。立ち返れ。悪の道から立ち返れ。イスラエルの家よ、なぜ、あなたは死のうとするのか。」(11抜粋)と言われました。

 

 生きたい、と願うなら、神との和解が必要になります。神こそが絶対的に正しいお方であり、自分は、すべてにおいて罪深いことを認めなければなりません。そのように悔い改め、神に従って生きることを選ぶなら、犯した罪について神は何一つ覚えず、恵みをもって生かしてくださいます。

 しかし、そのような主のことばにも、「主の道は公正ではない」と言ったのがイスラエルの民でした。そこで主は、「わたしはあなたがたを、それぞれの生き方によってさばく。」と言われました(12‐20)。これは、黙示録の預言とも一致しています(黙示録20:12‐13)。つまり、神に立ち返ることをしない者へのさばきは、昔も今も、そしてこれからも、変わらないのです。

 

 これら、エゼキエルを通して語られた希望のメッセージは、残念ながら、この時代の民の耳には届きませんでした。崩壊したエルサレムに住む民たちは、悔い改めるどころか、アブラハムを持ち出して、その土地の所有権を求めました。


 これらの民をご覧になった主は、エルサレム崩壊が現実になったことで、エゼキエルの人気は高まり、彼から神の話を聞こうと、大勢が群れをなして来るようになるが、彼らにとってそれは、音楽に合わせて美しく歌う恋の歌のようであり、あなたのことばを聞いてはいるが、それを実行しようとはしない、と言われました。(24‐33)

 

 耳が痛くなる神のことばです。自分に都合のいい所は聞くが、耳の痛い所は聞き流そうとする自分が示される思いです。神は、信者に内住する聖霊を通して、実行すべきことを直接語っておられる、と言います。しかしそれらは、往々にして、実行しにくい、しづらい、またはしたくない、事柄であると言います。なぜなら、それは弱さであったり、手放せないもの/ことだったりするからです。

 

祈り:愛する天のお父さま。あなたの声を聞いて、実行する者とさせてください。もし、躊躇してしまう心があるなら、どうかその弱さをあなたに委ね、新しい一歩を踏み出す力が与えられますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

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