モーセの姉、女預言者ミリアムはモーセが赤ん坊であった時、ナイル川に流されファラオの娘に助けられる様子を見届け、さらにファラオの娘と交渉して乳母の役目を取り付けた。優秀な姉さんであった事が分かる。さらに出エジプト記15章20節ではエジプトの軍隊が黄海まで追いかけて来たが、モーセが海を分けてイスラエルの民を救ったわけだが、その時にミリアムがタンバリンを持って、踊りながら人々を勇気づけ「主に向かって歌え」と民の気持ちを高揚させた役目を果たした。聖書は確かに男性中心の物語で語られてるように見えるが、良く読むとミリアムのように活躍した女性達も多くいたことが分かる。主イエスの復活の話を誰よりも早く理解して、信じたのは12弟子ではなくラザロの姉妹、マルタとマリア、そのマリアが理解したのでした。ちなみにミリアムという名前がマリアになっています。主イエスが十字架にかけられた、その場所に居て、祈っていたのもガリラヤから奉仕し続けていた女性達であり、復活を最初に知ったのも女性達でした。
モーセの姉ミリアムは、イスラエルの民にも尊敬されていた人物だった事は間違いありません。兄弟のアロンも祭司として、モーセがシナイ山に40日間籠っていた時に、民が頼って来たのはアロンでした。 彼は、間違った道、金の子牛の偶像礼拝に走ってしまいましたが、イスラエルの民のリーダーとしてミリアムと共に慕われていたわけです。
この12章では、アロンとミリアムが自分達の方がリーダーとして資格があると争い始めたのです。2節「彼らは言った。『主はただモーセとだけ話されたのか。われわれとも話されたのではないか。』主はこれを聞かれた。」弟のモーセだけではない、私たちも選ばれた人間だと主張するのです。
それに対して、主は答えます。7節「だがわたしのしもべモーセとはそうではない。彼はわたしの全家を通じて忠実な者」モーセとわたし主は直接話している、そのようなモーセを、なぜアロンもミリアムも恐れないで、非難するのか。と二人は主から叱責されて、ミリアムは皮膚病のツァラアトに冒されて、7日間だけ村八分になります。なぜ主なる神はミリアムに厳しく、アロンを罰しないのかと思ってしまいます。アロンは金の子牛を造って拝んだ時も、多くのイスラエルの民が罰せられて亡くなった時も無事でした。
この事件が起こったのは、約束のカナンの地の手前のパランの荒野での出来事です。目的地は近いのですが、神から選ばれたイスラエルの民は、まだまだ聖なる者とされるまでには、程遠かった。古い世代が滅んでしまうまで、荒野の旅が続きます。アロンもミリアムも、モーセでさえ、約束の地を踏む前に亡くなってゆくのです。
祈り
私たちも、それぞれが人生の荒野を通って行きますが、主イエス・キリストによって生まれ変わった者達だけが、約束の地、神と共に住む新天新地に入ることができる事を暗示している民数記ではないかと考えさせられました。どうか新しく生まれ変わり、主に在っての者となりますように。アーメン
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