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2024年10月14日 歴代誌第一1章

『アダムからヤコブまでの家系』


 歴代誌が始まる、なんだかとてつもない名前の連続で疲れてしまうが歴代誌は祭司的立場からイスラエル民族の歴史を語るので「ほめたたえる」という言葉が合計で22回、「礼拝する」が11回使われている。一方で内容が似通っている列王記は預言者からの歴史観と立場が異なり焦点が異なる事をまず理解しよう。 初めの1章はアダムからヤコブ、2章はヤコブからダビデと順次に続いている。


 日本人も家系を大事にして、家系図を持っている家族も多い。日本では、江戸時代までか、それ以前までか、いったい何世代前までさかのぼるのだろうか。しかし、それ以上にこの歴代誌は、人類の初めのアダムから続いている。イスラエルの民は、自分達が選ばれた民である事を確認する上で、系図が神に創造された最初の人間アダムまでさかのぼっている。


 家系図と言えば、マタイの福音書も第1章では、主イエスの父親ヨセフの家系をアブラハムまでさかのぼって、主イエスは確かにダビデ王の血筋で預言されていたメシアであることを強調している。そしてルカの福音書3章後尾には、今度は主イエスの母方マリアの家系をアダムまでさかのぼって示されている。その中で、例えば親しみやすい名前には、ルカ3章34〜35節には、「ヤコブ、イサク、アブラハム、テラ、ナホル」とあります。これを歴代誌1章26〜27節には「セルグ、ナホル、テラ、アブラムすなわちアブラハム」と逆に進みます、そして34節には「アブラハムはイサクを生んだ。イサクの子は、エサウ、イスラエル(つまりヤコブ)」とつながります。 その途中の28節から33節までは、アブラハムのもう一人の息子イシュマエルの家系があるのです。


 イスラエル民族はアブラハムーイサクーヤコブ(イスラエルと名付けられる 創世記35章10節「神は彼に仰られた。「あなたの名はヤコブである。しかし、あなたの名は、もうヤコブとは呼ばれない。イスラエルが、あなたの名となるからだ。」こうして神は彼の名をイスラエルと呼ばれた)。この系図上で、イスラエル民族に対して、アラブ民族はアブラハムーイシュマエルの子孫、これが歴代誌28節から33節までイシュマエルの子供達の名前が示されている。ちょっと読んだだけでは、名前の列挙だけで飛ばしたくなる章ですが、聖書は歴史の書でもありますから、この系図にイスラエル民族の流れ、アラブ民族、そしてメシアである主イエスの系図が見え隠れする事を覚えておきましょう。


祈り

聖書には、文化の異なる私たちにとっては、なかなか理解できない箇所も多くあります。どうかそのようなみことばの中にも、主イエスの顔が見えるように導き下さい。 アーメン 

文:森 宗孝


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