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2024年10月7日 使徒の働き22章

  • hccnichigo
  • 2024年10月7日
  • 読了時間: 3分

『苦しみのエルサレムは栄光への道』

 

 前章では、カイサリアに滞在中に預言者から、エルサレムに行けば、あなたは縛られて大変な目に会うから、上って行かないようにと忠告を受けたパウロですが、その通りにローマ軍の千人隊長に捕えられて縛られました。その群衆に向かっての演説、パウロの証しであり、イエス・キリストの大胆な紹介がこの22章です。


 パウロの証しは、自分は生粋のユダヤ人で、その中でも特に優秀な、日本で言えば東大出身のしかも最高の教授、ガマリエル師に学んだユダヤ教のラビになり、やがては70人の長老からなる最高法院、サンヘドリンとなる者としての道を進んでいた者だった自分が、神の御子、主イエスとの出会い、命の光である主からの啓示を説明します。21節「すると主は私に『行きなさい。わたしはあなたを遠く異邦人に遣わす』と言われました。


 パウロはエルサレムで主イエスが受けた迫害を自分の身にも受けます。正直な所、この同時期に、主から教えを受けた肝心の12使徒たちや長老たち、教会の人々は何をしていたのかなぁと思ってしまいます。主イエスを信じたものの、ユダヤ人達からの迫害を恐れて、ひっそりと祈っていたのでしょうか。24節抜粋 パウロに、エルサレム教会の中心となっているヤコブや長老たちが話しているのですが「あなたも律法を守って正しく歩んでいることが、皆にわかるでしょう。」となんとなく、エルサレム教会はユダヤ教との間を取るような、いわば日和見的な言い方をしています。大勢の群衆がパウロに対して怒り狂っている前に出ていって、パウロを弁護する12使徒は誰もいなかったようです。


 話は全く変わりますが、妻の亡くなったお母さんは、よくDVDを借りてきては「水戸黄門」を四六時中観ていました。ストーリーはいつも一緒で、最後に水戸黄門が印籠を出して来て、徳川家康の葵の家紋を見せて、これが見えないのか!と言って成敗する。どうやら今でもこの時代劇は一番人気だそうです。


 パウロも群衆の迫害とローマ軍に囚われの身となりながら、この家紋のように、切り札の、私はローマ市民である、これが見えないのかと言うように、宣言しました。パウロはタルソで生まれたユダヤ人ですが、両親がよほどの功績があったのかローマの市民権を生まれながら与えられていたのです。この事によって、パウロが、今まで何度も伝道旅行をしながら、本当に心から望んでいた、その時代の世界の首都であるローマへの異邦人伝道が始まることになったのです。しかもローマ軍が護衛しながら、ローマ帝国の費用で捕囚の身として連れて行かれる。 確かに自由の身ではありませんでした、囚人の身として行くのですが、主の不思議な導きがここに現れています。まさに苦しみのエルサレムは、栄光への道へとつながっていたのです。


祈り

主の不思議な導き、ご計画が全て背後でなされている事に感謝致します。主の御手が伸ばされている事を信じて、患難な時をも乗り越えられる勇気をお与えください。アーメン  

文: 森 宗孝


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