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2024年3月12日 マルコの福音書1章

hccnichigo

『イエス・キリストの福音のはじめ』


 この福音書の著者マルコは、使徒パウロと一緒に伝道旅行に出たバルナバのいとこで、彼の母は、初代教会の指導者の一人で、エルサレムに家を持っていた。若いマルコはどうやら、第一次伝道旅行先のパンフェリアで厳しい旅を諦めてしまった事で、パウロから白い目で初めは見られていたようだ(使徒15章38~39節より)、パウロにしてみれば、あの青二才のボンボンはガッツがないと思ったのかもしれない、しかしながら、パウロがローマの牢獄で最後の手紙を書いた時には、挫折を味わいながらも、主に従い続けたマルコの事をこう言っている。


 テモテ第二4章11節「ルカだけが私とともにいます。マルコを伴って、一緒に来てください。彼は私の務めのために役に立つからです。」と高い評価に変わり、やがて霊的に成長したマルコがこの福音書を、ローマ人クリスチャンを励ますため、そしてキリストの弟子として生きる目標を掲げて書き上げた、福音書の中でも、一番最初の福音書です。


 第1章の書き出しは、神の子、ここで、すでに主イエスは神の子であると大胆に宣言しています。続いてイエス・キリスト、別の翻訳では、キリストであるイエス。こちらの方がキリストつまりメシア、救い主であるイエスという本意を表していますね。これは神の子であり、世の救い主であるイエスの福音を伝えるのですと明確に1節目で全文を表していると思います。


 では、その主イエスの福音とは何か。現在の私達の伝える福音とどこが違うのかと思わざるを得ません。今の私達は、十字架につけられたキリストを宣べ伝えるわけですが、イエスの福音は、まだ十字架の前の福音だからです。


 14~15節「ヨハネ(バプテスマのヨハネ)が捕えられた後、イエスはガラリヤに行き、神の福音を伝えて言われた。「時が満ち、神の国が近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」この神の福音は、昨日も今日も、明日も変わることのない神のメッセージですが、福音を信じなさいという、いったいこの福音は何を指しているのだろう。


 時が満ちるというのは、浜辺で日光浴しているうちに満潮になったような状態、時間というのは当然時計で計測できるが、私達にとっては早くも、遅くも、その時の自分の状態によって長かったり、短かったりと感じられないでしょうか。自分は早寝で寝つきが良いのですが、寝たと思ったら、あっという間に7時間も経って朝になっていますので、この睡眠時間は一瞬の事です。


 永遠の神にとっても、恐らく2千年とい月日は、決して、寝ておられるわけではありませんが、それこそあっという間の出来事なのかもしれません。神の国がどんどん近づいている事は間違いありません。悔い改めて、罪の中から方向転換するというメッセージも不動です。福音(Good News)を信じるとは、天の父なる神が、御子である主イエスを救い主として、この世に送られた、この御子を信じなさいという事ですから、この時代においては、わたし、イエスを信じなさいと言う事ですね。それが現在では、主イエスがどのような方であったのかの説明が加わって福音となっています。


 つまり私達の罪を贖うために福音である、主イエスが十字架にかかり、父なる神に私達の赦しを祈り、聴き入れてくださった証拠に、3日目に復活され、やがて私たちも永遠の命を頂く事の初穂となって、御子、福音を信じる者が永遠の命を授かる道を備えてくださった。


 悔い改めて、福音を、主イエスを信じなさいと言うメッセージは永遠に変わらない、神のみことばです。


祈り

主よ、私達のために、この罪の世に来てくださった事に感謝します。どうか私達も主イエスが望んでおられること、一人でも多くの者が主イエスを信じて、永遠の命を受けられるようになる事を伝えることが出来ますように、主の助けと導きに感謝致します。 アーメン

文:森 宗孝

 


 
 
 

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